LGBTフレンドリー?な会社に就職面接に行った時の話。

janeb13 / Pixabay

あたしの人生はここ二年間で急変して、そのきっかけになったのが二年前に転職を決意したこと。
転職した後の会社で上司からパワハラを受けた事や、それがきっかけでうつ病になった事はブログの中でも何度かお話したけれど、今回は酷い目に遭うちょっと前の話。
希望に燃えていた頃ね。

お散歩していたら、ふとあの時期に就職面接を受けた会社の事を思い出したの。
その中で、最初に面接を受けた会社であった出来事が、なぜか浮かんできたのでお話するわね。

会社探しの基準

二年前のあたしが現状を抜け出したいと思って考えたのは、

「長く働くなら自分らしくいられる職場がいい」

って事だったの。

その時に働いていた会社は大企業だったけど、バブル入社の働かない社員がいっぱい寄生しているような、内側が腐った感じの会社。
古臭い価値観のおっさんやおばさんが多くて、あたしみたいなセクシャルマイノリティに理解がない人が多かったの。
一番頭にきた言葉がセクシャルマイノリティである事を『趣味』って言われた時ね。

生まれつき自分を男だと思えず、どこにも属せなくて苦しんできたのに、それを上司が『君みたいな趣味の人は云々』って説教たれてきたのよ!
こんな偏見たっぷりの上司がいるような場所では二度と働きたくない!って事で、古臭い会社よりも柔軟性がある若い企業で働きたいと思いました。

LGBTフレンドリーを謳う会社

ここ最近、いろんな企業でLGBTへの理解を深める活動が進んできているわよね。
あたしみたいにオープンにして周りの人に納得させるタイプの人と、LGBTである事を隠している人と、いろんなタイプがいると思うけど、あの施策は後者の人たちがもっと働きやすい環境を作るのが目的なのかしら?
今は価値観の変化が進む、いわゆる過渡期ってやつよね。
あたしは男・女・LGBTって線を引かないで、みんな『人間』ってカテゴリーでいいと思うけど・・
まあ、そんなフリーな価値観にしちゃうと、結婚しない人が増えて余計に少子化が進みそうな気もするけどさ。
『結婚願望がある人』って、正直古臭い考え方の人が多いしね。

ただ、LGBTフレンドリーな会社って、それなりに実績がないと入社できないような企業が多いわよね。
LGBTフレンドリーを掲げる事の裏の理由が「優秀な人材を確保するための施策」になっている企業もありそう。
ここはもっと掘り下げないと分からないだろうけど、自分に違和感のない働き方を求めた結果、水商売しかなかったってLGBTの人もいるだろうし、その中に一般企業で活躍できるであろう優秀な人も一定数混じっているだろうし、そんな埋もれてしまう人材を確保する感じかな。

まあ、置いといて・・

LGBTフレンドリーな企業を探して、あたしでも応募できそうな会社があったのね。
都内のど真ん中にある企業で、会社も社長も若い。
社員たちの年齢層も20代・30代が中心だし、あたしには理想的な環境に見えたのよ。

というわけで、早速Webから書類選考に応募。
自分がLGBTである事ももちろん告げたわ。
二日ぐらいしたら選考の結果が来て、見事通過。
面接を受けられる事になりました。

面接当日

いざ面接の日!
いくつになっても就職面接って緊張するのよね。
マナーだの企業研究だの、いろいろ対策を練らなくちゃいけなくて正直だるいわ・・
なんで『興味があるから働きたい』だけじゃダメなのかしらね?
面接の時だけ上手に嘘をついて、働き始めたら即バックレとかよりマシじゃない?

あたし、時間にはけっこうきっちりしているタイプだから、当日は30分以上前に会社の前に着いちゃったのね。
運が悪いことに会社の近くにカフェがなかったから、コンビニの中で待機したわ。
早く行き過ぎて迷惑にならないように、約束の5分前に到着して受付の人に面接室に通してもらいました。

少し待った後、面接官が到着。
30歳前後の男性二人で、片方が部長で片方が志望していた職種の部門責任者って感じ。
お決まりの挨拶をして面接開始。
履歴書を見ながらお決まりのやり取りがあった後、質問コーナーへ。

あたしはやっぱりLGBTの社員がどんな風に働いているのか気になるから、その点について質問してみたのだけど・・
数は多くないけど確かにLGBTであることを公言して働いている社員は何人かいる模様。
でも、部長らしき面接官の方から漂ってくる空気が、明らかにLGBTに理解がなさそうなのよね。
なんか「困惑」とか「苦笑」とか、そんな言葉が似合う感じ。

プライバシーマークとかコンプライアンスとか、会社の方針で受ける研修ってあるでしょ?
とりあえずみんな受けなくちゃいけないやつで、ちゃんと話聞いてない人は内容が全然入ってない感じ。
この会社もLGBTに対してそれと同じタイプの研修を施しただけで、理解がない人は理解してないんじゃないかしら・・

面接官から『偏見』と、どことなくあたしを嘲笑する雰囲気が伝わってきて嫌な感じだったのよね。

不採用の連絡もなんとなく嫌な感じ

あたしはその当時、お勤めしながら就活していたので、合否の連絡を電話でもらう場合は18時以降にして欲しいって言ったのに、何故か15時に不在着信が・・
落とす気満々だったから、あたしの細かい希望なんて聞いてなかったんだろうね。
電話に出られなかったら、お決まりのテンプレみたいなお祈りメールを代わりに送ってくれたわ。

あの面接官の態度が気になったので、採用されても微妙だったろうけど、なんだかなぁって出来事だったわ。

モヤモヤは形にならないけど・・

人生って運の要素も強いからマジョリティに生まれてくるか、マイノリティに生まれてくるかで生きやすさも変わるじゃない?
マジョリティの人たちは、そんな事を考えたりしないか・・
ただ、勘違いしないで欲しいのは「マジョリティだから正しい」わけでもないし「マジョリティだから強い」わけでもないという事。

「どこの組織に属している」って視点は捨てて、「個」として人を視る力を付けなくちゃね。

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