『5人のジュンコ』原作とドラマを比較!どっちもドロドロ(苦笑)

5人のジュンコ

花粉症の影響でこの時期はメンタルも不安定に。
体調が悪いのもあるけど、春って「卒業や入学、新学期にクラス替え」みたいな、新生活のスタートでもあるでしょ?
あたし、学校に馴染めなくて友達が少なかったから、この時期が最高に嫌いだったのよね・・

大人になってからは関係なくなったけど、それでも子供の時の記憶って強烈。

否応なしにあの頃の憂鬱な記憶が蘇ってきて、気分がどんよりしてくるの・・

だから、最近は読む本やチェックするドラマなんかも、ダークサイトに寄りがち。

そんな時に波長が合うのが、作家の真梨幸子さんの作品。

以前、「殺人鬼フジコの衝動」をドラマ化したhuluのドラマ『フジコ』を紹介したことがあるけど、今回は『5人のジュンコ』を紹介するわ!

「殺人鬼フジコの衝動」はグロすぎて本を読む気が起きなかったけど、「5人のジュンコ」はその辺はマイルドだったので、原作も読んでみました。

『5人のジュンコ』のあらすじ

いろんなドラマで題材にされている、木嶋佳苗が起こした「首都圏連続不審死事件」、ほぼ同時期に上田美由紀が起こした「鳥取連続不審死事件」をモチーフにしているの。
二つとも、高齢の資産家がお金を搾取されて、終いには殺害されちゃった事件ね。
それも、何人も・・・

そして、メディアを惹きつけたのが、犯人女性たちの容姿。

贔屓目に見ても・・・ブス。
つまり、どブス。
どうしてこんなデブブスにそんな所業を成せたのか、不思議だったわよね・・

5人のジュンコでは、『佐竹純子』という女が木嶋佳苗のような事件を起こして逮捕されていて、世間で大騒ぎされているの。
佐竹純子の他に、あと4人のジュンコが物語に登場して、

中学時代に佐竹純子の親友だった「篠田淳子」は、会社の同僚との人間関係にうんざりしている。
どうしても反りが合わない女がいて、その女と向かい合って食事を取るだけで、胃酸が逆流してくるほどの嫌いっぷり。

帰国子女のジャーナリスト・久保田芽依のアシスタント「田辺絢子」は、結婚して出産してから腑抜けてしまった久保田芽依に辟易している。
子供を持つ女性のどこか横柄な振る舞いや、まるでヒモのようになってしまった夫にも不満を募らせていて、アシスタントの仕事が唯一の心の拠り所。

社宅住まいの「福留順子」は社宅内の主婦のヒエラルキーが悩みの種。
本来ならば、課長の妻である自分が一番のはずなのに、部長が水商売上がりの若い女と再婚して、社宅に戻ってきたのだ。
その影響で、年下の下品な女に媚びなければいけない毎日に、どんどん不満を募らせている。

既に故人であるが、息子が佐竹純子に殺害されたかも知れない守川諄子。
田辺絢子が事件を追う中で、表向きは良妻賢母に見えていた守川諄子が、実は毒婦だったことが明かされていく。

キャラの設定に関しては、原作とドラマで少し違いがある様子。
一応、原作の方に寄せて人物を紹介してみました。

原作では、1人ずつセクションが区切られていて、5人のジュンコたちに強い繋がりはないのだけど、ドラマは松雪泰子演じる「田辺絢子」の視点で話が進んで行き、故人である守川諄子以外のジュンコとは接触していきます。

女性同士の妬み嫉みでお腹いっぱいになる

ドラマは佐竹純子の事件をきっかけに、様々な悲劇が派生していく「バタフライ効果」がテーマになっている雰囲気。
誰かが起こしたほんの小さな行動が大きな波になって、最後には恐ろしい悲劇が起こってしまう。
直接的ではないけど、間接的に佐竹純子という恐ろしい毒婦に関わってしまったことで、地獄に引きずり込まれていく。

その中にも、女同士の嫉妬やマウンティングが盛り込まれていて、女ってほんと怖いなぁって感じるのよね。

原作は5人のジュンコも、それ以外の女性も誰もが癖のある『嫌な女』で、善良な人なんて一人も出てこない。
人間って裏表がある生き物だけど、裏の部分だけでストーリーが進んで行くから、ほんと女のドロドロでお腹いっぱいになるわ。

これでもかってぐらい、人間の醜い部分が描写されているけど、気持ちは分かっちゃうんだよね。
全くの他人事じゃないからこそ、怖いもの見たさで読むのを止められないの。

そして、普段は見ないようにしている『自分の汚さ』を再認識するの。

ドラマと原作、それぞれの楽しみ方

ドラマは佐竹純子の事件を追うことがメインになっているので、純粋にミステリーとして楽しめる。
5人のジュンコたちの闇の部分が一人称で語られることはないので、メンタルへの影響は意外と少ないかも。

原作は5人のジュンコ含め、登場する女たちの心理描写が毒々しいので、ほんと嫌な気分になる。
まあ、それがたまらないんだけどさ。

ドラマの方がマイルドなので入りやすいと思う。
あと、みんな『ジュンコ』って名前だから、登場人物を頭の中で上手に整理するためにも、原作を読む前にドラマで予習するのもいいかも。

それにしても、「女の自意識」ってなんでこうも罪深いのかしらね?

そう言いながらも、男の人生よりも女の人生の方が、やっぱ面白いんじゃないかって思うの。

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