この前、隔月で楽しみにしている集英社の「Cookie」を読んでいたところ、読み切りで興味深い作品があったの。
主人公の女の子は、顔はかわいいんだけど、すごく流されやすい性格。
中学生ぐらいの時から、男に告白されたら「自分を求めてくれる人がいるんだ！」みたいな感じに感激して、すぐ付き合っちゃうのね。
でも、そのせいで男の出入りがすごく激しくなっちゃって、不名誉な渾名を付けられちゃう始末。
物語は、そんな主人公が「妊娠したかも知れない、でも父親が誰かはっきり分からない」って、けっこう深刻な状況から始まり、最後はまあハッピーエンドに終わるのよ。
少女漫画王道の、ずっと彼女の傍にいてくれた、幼馴染の男の子がキーパーソンになるんだけどさ、現実にピュアに思い続けてくれる男なんてそうそういないだろうし、やっぱファンタジーよね。
胸キュンポイントとしては、体を求めるだけ求めてきて、都合が悪くなったら投げ出すクズ男たちに対し、ボロボロになった主人公をも受け入れる幼馴染の男子。
綺麗にまとまっているお話だなぁ・・とは思ったのだけど、どうしても気になるのがさ
もしも主人公がブスだったら、どういう展開になったのだろう？
ってことよね。
この主人公はさ、結果クズ男だった（男をダメにしている感もあるけど）とは言え、顔がかわいいから次々と男がやってくるのよ。
幼馴染の彼だって、子供の頃から初恋を大事にしてきたのは、主人公の「顔」がかわいかったからだと思うの。
でも、もしもこの主人公がブスだったら・・・
ビッチになる経緯が、もっと悲惨なものになると思うのね。
自分から男にすり寄っていって、利用されるだけ利用（貢がされたりね）された挙句、女としてちゃんと扱われず、ボロボロにされて・・
それでも、男を求め続けてしまう愚かな女。
そして、自分を見つめ直すことができない、自分のない女・・
みたいな感じに、すっげぇかわいそうなブスの絵が浮かんでくるのはあたしだけかしら？
本当に惨めで不幸なのは、こんな女だと思うのだけど、ここまでボロ雑巾みたいな状態の相手に、もしも手を差し伸べる幼馴染の男子がいたら・・
たぶん、聖職者かなんかよね、彼。
牧師様とか？
牧師様は結婚していいのよね、確か。
なんかさ、最近のあたしのブログって、「どうにもならないこの世の不条理」について、ひたすらうだうだ言っている印象があると思うけど・・
やめられないのよ、ごめんあそばせ。
結局のところ、あたしがあの作品に抱いた感想はさ
顔がかわいいと、ビッチでも扱いが変わるんだなぁ
ってことだけよ。
もっとこう、胸を抉るような惨めな女の話が読みたいわ。
自分よりも不幸な女を探してデトックスするんじゃなくて、共感して泣きたいの。
なんだろう、この感覚・・
息がしたい。
ああ、呼吸がしたい。