オネエのあたしが考える、オネエ系タレントまとめ

マツコ・デラックス

セクシャルマイノリティがテレビで活躍するって、昔はとても難しかったみたいだけど、今や、オネエ系タレントはバラエティでは欠かせない存在になったわ!

最近では「りゅうちぇる」みたいな職業オネエまで登場して、なんか複雑だわね。

おねえ

いろいろ出てきすぎて、とっちらかっているのが現状

ここで、オネエであるあたしが、昨今のオネエ系タレントをざっくりと、カテゴリー別けしてみようと思うわっ

「オネエ」という言葉は、どうやって誕生した?

まずは「オネエ」って言葉が、なんで使われるようになったのかをおさらいよ!
「男なのに女みたいな人」を蔑称する言葉で有名なのは「おかま」よね?

この「おかま」だけど、オネエ界の神様・美輪明宏様が毛嫌いしているの。

美輪明宏様

美輪様はもはや神的存在

分かりやすいからついつい「あたし、おかまなの!」って使っちゃうけど、蔑称なんだし差別用語なのかもね。
この「自称おかま騒動」で、美輪明宏様はおすぎとピーコ先生と絶縁したらしいわ。

おすぎとピーコ

長年の確執が・・

大御所の二組が割れているんだなんて、あたしみたいな最下層のオネエはどうしたらいいか分からないわ・・・

「オネエ」という言葉自体は、昔からあった。

ちなみに「オネエ」って、同性愛者の男性の間では古くからある言葉なの。
男性が女性みたいな口調で話すのを「オネエ言葉を使う」なんて言うでしょ?
同性愛者の中でも、男らしい人もいれば、女性みたいな雰囲気の人もいて、後者を「オネエ」って言っていたのよね。

カルーセル先生

大御所と言えば、カルーセル麻紀先生

あたしが記憶している限りでは「おねえ」で平仮名だった気がするけど、今はカタカナが主流になったわよね。
ポップな感じがするのかしら?
ちなみに、今みたいにネットなんかない昭和の時代から、道を築き上げた先輩を「大おねえ様」と呼んだりもしたわ。
今はどうしてらっしゃるのかしら?

オネエはあまりモテない

新宿2丁目はオネエがたくさんいるんだけど、オネエはモテないのよ。
みんな五郎丸みたいにムンムンしている男らしい人が好きなのよね(あたしもだけど)

五郎丸

みんな大好き五郎丸♪

もう、あたしみたいに「ブスでオネエ」だったら最悪!
需要が全然ないわっ!
「ブスでオネエ」の供給量が多くて、需給バランスが崩壊しているの。

ちょっと話が脱線したわね・・・

「おネエ★MANS」ブーム到来!

オネエブームの走りと言えば、2006年に日本テレビで放送開始したバラエティ番組「おネエ★MANS」の功績が大きいと思うの。

これまでのオネエって、「夜のお店で働いている面白い人」のイメージが強かったでしょ?

この「おネエ★MANS」に様々なスペシャリストが登場した事で、「一般社会でもオネエは活躍しているのよ?」って、伝わった気がするわ。

オネエ

「おネエ★MANS」は、メディアにオネエ文化が浸透するきっかけになった。

IKKOさんや假屋崎省吾さんは、こちらの番組で有名になったみたいね。

ちなみに、この番組名に「オネエ」が使われた事で、「オネエ系タレント」ってジャンルが浸透したみたい。
「おかま」より「オネエ」の方が響きも優しいし、こうして「オネエ」って言葉がメディアに浸透したのだと思うわ。

「女装家」の誕生

「女装家」って言葉を一番初めに使ったのはIKKOさんだったかしらね?
でも、世間に浸透させたのはマツコ・デラックスさんよね。

インパクトのある容姿に切れ味のあるトーク、あっという間にお茶の間の人気者になったマツコ・デラックスさん。

マツコ・デラックスさんに続いて、ミッツ・マングローブさんやダイアナ・エクストラバガンザさんなど、様々な女装家がメディアに進出してきたわ。

それと共に、オネエも世間に馴染んでいって、今やいろんなオネエ系タレントがメディアで活躍するようになったのね。

オネエ系タレント・カテゴリー別け

さて、「オネエ系」と一括りにしているけど、中を開くと細かく枝分かれしているのよ。
ここで、あたしが考えるオネエのカテゴリー別けをしてみようと思うわ。

女装家

IKKO、マツコ・デラックス、ミッツ・マングローブ、ダイアナ・エクストラバカンザ、ブルボンヌ、ナジャ・グランディーバなど

みんな「女装」って言葉の定義を知っている?

「男が女を装う」って意味なの。つまり、「男の心を持っている人が、女性の服を着る」ってことで、「男の体を持っている人が、女性の服を着る」ではないわけ。

これを厳密に定義すると、IKKOさんやダイアナ・エクストラバカンザさんは、女性の心を持っていそうなので「女装家」ではない気がするけど、ここら辺はもう「みんなが分かりやすい形」になっている気がするから、追求しないわ。

第一、本人たちが気にしてなさそうよね。

MtF

はるな愛、KABA.ちゃん、佐藤かよ、IVANなど

「MtF」とは「Male to Female」の略。
性同一性障害の中で、「体は男性だけど性自認(心)は女性」の人をこう呼ぶの。

「心は女性」って言うけど、本当は「脳が女性」なんだって。

「女装家」の方たちは「自分は男」という自意識があるから、「男が女を装う」が成立するんだけど、MtFは「自分は女」という自意識を持っているので「女装」は成立しないのよ。

女性が女物の服を着ているだけだからね。

例に挙げたタレントたちは、みんな性別適合手術を受けているけど、体の形態の問題ではなく、心の状態で定義するんだって(昔、精神科の先生が言っていたわ)

「手術している・していない」に関わらず、MtFに対して「女装」って言うのは、間違った認識なのだけど、世間の人たちはそんな細かい事に興味ないよね。

大丈夫、なんかよく分からなくなってきた?
ここら辺、なんか頭がこんがらがるよね。

でも、大御所のカルーセル麻紀大先生に対して「女装の爺さん」って言うの、違和感があると思わない?

そんな感じ、そんな感じ。

女装家以外

クリス松村、岩下尚史、真島茂樹、假屋崎省吾など

世間的には一番、このタイプの人が多いと思うわ。
物腰が柔らかくて女性的な話し方で、でも男性の格好をしている方ね。
彼らの性自認が女性か男性かはグレーだけど、まあ、ぶっちゃけ本人も分からないと思うわ。

でも、好きなのは男性なのよね。
そこだけははっきりしているわ。

職業オネエ

りゅうちぇる・・・の他にもいるっけ?

職業オネエは口調や仕草が女っぽいだけで、中身はしっかり男性。
りゅうちぇるは昨今のオネエブームに、上手に乗ったわよね。
それにしても、職業オネエってけっこういそう。
通販番組とかでも、怪しい人を見かけるようになったわ。

普通の男性で通すよりも、キャラクターとしてはインパクトあるし、女性に警戒されないのかもね。

番外編:男の娘

最近、「男の娘」だっけ?
恋愛対象が女性の男性が女装しているわよね?

「男の心を持っている人が、女性の服を着る」という事では、女装家の方々と同じなのだけど、女装家は恋愛対象が同性(男性)だから、違いはここかしらね。

「男の娘」も「女装家」も趣味になると思うけど、「男の娘」の場合は

「俺、女になってもいけるんじゃね?」

っていう、自己顕示欲みたいなものを感じるわ。
「SNSに上げて、どれくらい反響あるかな?」みたいなね。

ついでにあたしはどこのカテゴリー?

ちなみに、あたし自身はどこのカテゴリーに入るか微妙。
あたしは昔、自分の心と体に性差がある事に悩んで、性同一性障害を研究している精神科に通った事があるの。

結果、あたしは女性の脳を持っていて、性同一性障害と診断されたのね。

当時の治療のガイドラインでは、セカンドオピニオンを受けて、希望するのなら女性ホルモンを打ったり、性別適合手術を受けたりできたのだけど、健康的なリスクも大きいらしいのよ。

それに、あたしの家系って体の骨格がすごくごついの。
診断を受けたのは27歳の時だから、既に男性としての骨格が出来上がっていたのよね。
肩幅は広いし、胸は鳩胸だし、顔はブスだし、これで無理やり女の体になっても、辛いだけかもって思ったわ。

気持ちとしてはMtFカテゴリーが一番近いかな?
でも、「みんな違って、それでいいじゃない」って社会になれば、こんなことを気にしなくてもいいかもね。

この世は男と女だけじゃないのよ。
いい加減、みんな気付いてくれればいいのにな。

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