ふきげんよう。
2020年四月期のドラマは、過去のヒット作の続編が何本かあるのよね。
中でも期待が集まるのは「ハケンの品格」と「半沢直樹」だと思うの。
二つとも一世を風靡したお仕事ドラマだったもんね。
あたしの中の「半沢直樹・第1シリーズ」の印象
あたし、「半沢直樹」の最初のシリーズが2013年に放送されていた頃…
面白さが全然分からなかったの。
いつもテレビのチャンネルは合わせていたんだけど、ストーリーが全然頭に入ってこなくてね。
印象に残っているのは、
・キャスティングが謎と感じていた「上戸彩の緩い演技」
・存在感が全然ない息子(半沢直樹と絡みあったかしら?)
・女優デビュー間もない頃の「壇蜜の棒読み演技」
これくらいしか…
あの有名な「香川照之さんの悪い顔」すら、記憶にないわ。
そもそも、池井戸潤原作のドラマが苦手なの。
登場人物がいっぱいいすぎて、関係性が整理できなくてね…
日常になりつつある「倍返し文化」
今ってさ、SNSが定着したおかげで、誰でも発信ができる時代になったじゃない?
半沢直樹が人気だった2013年の時点で、もうSNSはあったんだけど、今ほど社会に密接じゃなかった気がするの。
たとえば「炎上」って言葉がまだネットだけのもので、テレビにまで降りてきてない感じ。
「炎上」ってさ、今や「社会的制裁」とセットになってるでしょ。
「炎上」は「倍返し」と似たような刺激
この傾向が顕著だなって思うのがTwitter。
街でも会社でも学校でも満員電車でも、犯罪被害やハラスメントを受けた時、加害者の画像や動画を撮影してTwitterで晒す。
Twitterの拡散力ってなかなかで、即効性があるのよね。
特定が得意な人の目に止まれば、画像からいろんな情報を読み取られて、個人情報を晒されるのなんてあっという間よ。
またさ、テキストだけで「嫌な目に遭いました」って報告だけでなく、「画像や動画」が加わることで真実味が増すのよね。
犯人が可視化されていることで、憎しみも倍増すると…
こんな風にさ、毎日のようにいろんな人がネットを使って「倍返し」という名の「報復」なり「復讐」をしているのよ。
物語の中の半沢直樹がしていたことが、昔より「日常」になっている気がしない?
完全に同じではないけど、似たような出来事が日々、起こっているのよ。
「倍返し」は思わぬ形に変換されてるんじゃ…
世間のサラリーマンが、半沢直樹の「やられたらやり返す、倍返しだ!」の決め台詞に夢中になった日曜の夜。
あの当時は、影響を受けた社員が上司に反抗するとか、社会現象が起きたそうだけど、そのスピリットは今や…
「炎上+社会的制裁」
↑これに変換されているんじゃ。
半沢直樹みたいに自分で戦い抜く知恵も力もない、でも憎い相手をギャフンと言わせたい。
ならば「ネットに晒して社会的にフルボッコにすればいい!」
みんなで石を投げれば正義みたいな…?
だからさ「半沢直樹の正面から戦う感じ」を改めて見ると、後ろめたい気持ちになる人が増えてさ、昔よりはうけない気がするの。
まあ、あたしが屈折してるからそう思うだけかも、ね。