職歴が多数のあたしからしたら、一つの会社でずっと働いている人って、ほんとすごいと思うわ。
そういう人が履歴書を書いたら、学歴と職歴は一社なわけでしょ?
勤続年数が長かったら、職務経歴書はけっこう充実するだろうけど(逆に、こっちに書くことがなかったら、やばいよね)、こういう迷いのない人生を送っている人って、うらやましいわ。
よっぽど仕事が自分に合っているのか、それとも折り合いをつけるのが上手なのか、割り切っているのか・・・
いずれにしても、ババアになってもモラトリアムなあたしには、できないことよね。
この世に、仕事を辞めたことがない人と、辞めたことがある人、統計を取ってみたら、絶対に後者の方が多いと思うの。
みんなさ、どんな気持ちで仕事を辞めていくんだろう?
例えばさ、結婚とか出産とかで、人生の前向きなステップに伴う退職は美しいと思うのね。
いくら時代が変わっても、職場で寿退職とか「子供ができたんで仕事辞めます」って時って、みんなから祝福されて花がある辞め方じゃない?
男の人でも、結婚をきっかけに「非正規雇用から正規雇用で就職を決めた」って、前向きでいい感じよね。
他には、スキルアップやキャリアアップのための転職なんかも、本人は鼻が高いわね、きっと。
でもさ、あたしが仕事を辞める時って、こんな前向きな理由だった時が一回もなくてさ。
この仕事を続けていても意味がないって感じたり、仕事に着いていけず、職場の中で居場所をなくした状態だったり、孤独感がある時なのよね。
特に、居場所がない時って、同僚からも「あの人、痛々しいな」って視線を送られていて、「ああ、やっぱり辞めるよね」って、退職することを妙に納得されちゃうというか・・
誰も引き止めないよね、まあ止めてほしくもないんだけどさ。
「自分を必要としない場所にしがみつくのは嫌」って思って、いつも飛び出してみるけど、どんな場所に行っても限界がくると、また逃げ出してしまう。
結局はその繰り返しで、また「居場所のない退職」を繰り返してしまう。
だからもう、自分の能力以上の挑戦はしなくていいんじゃないかな?
散々、失敗してきたんだしね。
向上心があるのは良いことだけど、得手不得手・向き不向きまで乗り越えられるかと言うと、難しいと思うのよ。
どんなに努力したって、叶わないこともある。
どこかで、無理をしている自分には見切りをつけるべきなのよね。