ずいぶん前に遭遇した、女子トイレの個室にいた痴漢

ふきげんよう

今日はあたしが二十歳の頃にアルバイトしてた時の話。

その当時、某大手100円ショップで時給900円でアルバイトしててさ、お昼過ぎから閉店までの遅番勤務をしてたの。

このお店はどっかのショッピングモールにテナントして入っているタイプじゃなくて、今じゃ珍しい大型店舗だったのね。

だから、トイレもお店の中にあるんだけど、それが駐車場に続く道の途中にあって、人気の少ない場所。

閉店も近くなった頃、トイレ付近でちょっとした騒ぎがあってさ。

パートのおばさんから「男手が欲しい」って呼び出されてトイレ前に行ってみると、腕を組んで怒っている様子の女性二人と作業服姿の男がいた。

どうやら、この男が女子トイレの個室に忍び込み、歯医者さんで使う「歯の裏を見るやつ」をドアの下の隙間から入れて、トイレの中を覗き見ようとしてたらしい。

なんかすごいアナログだよね。

あの頃はネットは普及してなかったし、ケータイも電話とメールぐらいしか機能がなかったから、今みたいな痴漢の方法と違うのよ。

ていうか、そんな方法で見えるのかしらね…?

女性と痴漢とで言い合いになって、痴漢が言うには

「お腹が痛くなったけど、男子トイレの個室が空いてなくて仕方なく女子トイレに入った」

と。

そして、覗き見なんてしていないと。

しかし、確かに隣の個室から「歯の裏を見るやつ」を確認した女性は決して引かない。

緊迫する空気の中、パートのおばさんが警察へ通報。

警察が来るまで、あたしは痴漢が逃げないように捕まえているよう指示されたの。

途中、痴漢が「車に荷物を取りに行きたい」って言い出したけど、もちろん断ったわ。

きっと、逃げるつもりだったんだろうね。

ちょっとしたら警官が二人到着して、事情聴取を開始。

「痴漢と警官だけで話すスペースを提供してほしい」ということで、外倉庫へ案内。

そこで警官の取り調べが始まったわけだけど、痴漢はしばらく白を切っていたみたい。

そのうち、怒鳴り声が聞こえてきて驚いていたら、倉庫から警官と痴漢が出てきた。

片方の警官が事の顛末を教えてくれて、トイレを覗き見しようとした時に使った、歯の裏を見るやつ…

ずっと作業服の分かりづらい所に隠し持っていたのを、倉庫の中に移動した時、ダンボールに素早く隠したんだって。

道具を隠したことも痴漢したことも白状して、男はお縄に。

閉店間際の出来事だったから、あたしは残業して事件に付き合うことになってさ
今でも忘れられない思い出だわ。

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