まず最初に言っておきますが、あたしは不倫反対派です。
かつて、不倫体質だった知り合いに、
・アリバイ工作に無断で巻き込まれていた
・少しも論理的でない不倫の愚痴を、飲み会で嫌になるほど聞かされた
↑こんな経験をしてきたせいで、不倫の恋を本気でする人たちには辟易しております
当事者たちを間近で見ていて、
『不倫って誰も幸せにならない』
って、よく思っておりました。
不倫関係にある二人も本当には幸せじゃないと思うし、その周りの家族もその不幸に一緒に引きずられることになるし・・
つい最近だって、偉そうな雰囲気の女性議員が、どっかの弁護士の家庭を壊していたじゃない?
それもけっこう厚かましい態度でさ。
あのニュースもほんと不愉快だったわ。
本人たちが否定していても、あれは絶対にクロだと思うわ。
不倫は嫌いなのに映画『昼顔』をレンタルしてもうた
だから、不倫ロマンスなんてフィクションでも観たくないんだけど、なんでだか映画「昼顔」をTSUTAYAでレンタルしてきちゃったのね。
準新作クーポン100円の日だったから、新作から落ちてきたこの映画が気になっちゃって。
何年か前に放送していたドラマは、大好きな吉瀬美智子さんが出演していた事もあって、視聴していたのだけど・・・
あたし、上戸彩が演じる主人公の紗和(さわ)が大っ嫌いだったのよ!!
なんかさ、不倫なんてしてるくせに、悲劇のヒロインぶっているのね。
これって、あたしが見てきたもっとも嫌な不倫女たちと、まったく一緒じゃん!!
あたしが可愛そうだと思うのは、配偶者に不倫されている奥さんや旦那さんで、不倫の恋に自ら身を投じたあんたじゃない!!
『好きになったらしょうがない・・・もう想いを止められない・・・』
↑このJ-POPで使い古された屁理屈を言い訳にするのやめてくれないかな?
紗和と乃里子
それにね、このドラマの見せ方ってさ、悪者は紗和なのに、彼女の不倫相手である裕一郎の妻・乃里子をすっごく嫌な女に描いているのよ。
確かに乃里子って、美人だし、実家は金持ちそうだし、知性も教養もキャリアもあるみたいだし、身近にいたら鼻につくと思うの。
実際、乃里子は何でも持っているから、他人の心の機微にやや疎そうな描写も・・
対する紗和は、いつも水ぼらしい格好をしているようなパート主婦。
まあ、一般的な思いやりは持ってそうな感じだったわね。
主人公を、視聴者が自分を投影しやすいように描くのは、共感を生むには重要な手法だけどさ・・それは分かるけどさ・・・
不倫の被害者である、一番可哀想な乃里子をあそこまで悪役にしなくてもいいんじゃ
乃里子を演じた伊藤歩ちゃんは演技が上手だし、つんとした感じの美人なので、適役だとは思うけど、あの扱いは解せないな。
だからといって、『あたしは乃里子派よ!』と言えるほど、好きなキャラでもないのだけど・・
映画『昼顔』の感想(ネタバレ含む)
不倫しているくせにいい子ぶっている紗和を、とことん叩くつもりで映画の視聴開始。
ドラマの最終回では、不倫の代償として紗和は夫と離婚。
裁判所にて、不倫相手の裕一郎とも二度と会わないと誓約書にもサインを。
同じ町に住むことは当然許されず、引っ越しを余儀なくされる紗和。
誰も自分を知らぬ町を転々とし、そんな生活も3年を過ぎた頃、海沿いの町で偶然にも裕一郎と再会。
再び、強烈に惹かれ合う2人。
誰にも気づかれないように逢瀬を重ねるも、一緒にいる所を乃里子に見られてしまう。
そうそれが、あたしの中では伝説の乃里子のクラクション連打シーン!!
プップププププッププーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!
映画のCMにも使われていたよね。
いやさ、二人を応援していたわけじゃないから、紗和を叩きたいあたしとしては、乃里子の突然の出現に大喜びのはずなのに、何故か動揺して凍り付いたわ。
激昂する乃里子だけど不幸中の幸いなのか、それがきっかけで二人はまた一緒に過ごせるようになるのよね。
もう開き直っちゃったっていうか・・
なんかさ、人様に顔向けできない日陰者の身ならって、もうとことん地獄に落ちる気なのよね。
でも、「二人が愛し合っていればいい」みたいな。
周りは「勝手にすれば?」って思っちゃうのが分かる。
勘当もしたくなるわ、あんなんじゃ。
幸せな二人の生活が始まるけど、やっぱり世間様は簡単に許してくれなくて、いろんなゴタゴタがあるのよね。
あたしが紗和を叩かなくても、作中でけっこう叩かれるから、このストーリー展開はなかなか上手いと思う。
これなら「周りの人に散々迷惑をかけたのに、簡単に幸せになれるとでも?」って思っている人たちも、とりあえず怒りが収まるもん。
ただ、この辺りからなんとなく「あのフラグ」の臭いが漂い始めていてさ・・
結末はさすがにネタバレしないけど、もうプンプン臭っているのね。
このストーリー展開、絶対にそうだよね?そうだよね?
って思っていたら、あのラストだもの。
紗和の幸せなんて全然願っていないけど、やっぱりね・・あたしも人の子だしさ・・
そいで、やっぱり乃里子の描き方がね(汗)
なんていうか、最後の台詞の、
『あなたは私を恨んでいいわ、私はあなたを一生恨むから!』(確かこんな感じ)
これもかなり強烈・・・
なんかもう、ここまで来ると、人生の中で一回言ってみたいわよ、この台詞。
もしもハッピーエンドだったら・・
結末の詳細は明かしませんが、映画『昼顔』はバッドエンドでした。
たださ、ここ最近の芸能界の不倫騒動・・
あの炎上を見ると、不倫の恋にハッピーエンドなんて描けないよね(汗)
今や、ネットを中心に、石を投げつける相手を探しているような時代でしょ。
はみ出した者には罰を与える・・みたいな、正義ではない制裁が、いろんな所で下されているもんね。
人間って、なんだかんだで上がっていく相手よりも、堕ちていく相手を見るのが好きだろうしさ・・
紗和が気に食わないあたしなので、この結末は希望通りだったのだけど・・
でも、「うひょー!!紗和、ざまあみろwwww」って気持ちにはならなかったし、ただただ虚しさだけが残りました。
まあ、他人の幸せを脅かしておいて、知らん顔はできないってことよね。
あたしが不倫することはないけど、教訓にしますよ。