「あなたはなんで手術しないの?」という、うんざりする質問

Engin_Akyurt / Pixabay

あたしってお酒大好きだしノリもいいし、どこの飲み屋に行ってもそこそこ人気者になれるの。
まあ、オカマが嫌いな人もいるだろうけど、テレビに出ている先輩方のおかげで、だいぶ市民権を得てきたわよね。
セクシャルマイノリティの当事者だと、ほんと実感する。

あたしが男が大好きだという話をするとさ、大体の人が聞いてくるのよね。

「手術はしないの?」
「男が好きなら、手術して女になればいいじゃない?」

この「オカマだったらみんな手術して女の体になりたい」って思っている偏見、ほんとうんざりなのよね。

そりゃね、次に生まれて来る時は、ちゃんとした女(しかも美人)に生まれてきたいなぁって、よく考えるけどさ(^^;
現在の自分を無理やり女にしたいとは思わない。

それにはいろいろな理由があって

・健康的なリスク
・社会的なリスク
・美意識の問題
・金銭的な問題

あたしが考えるのは、この4つ。

Contents

健康的なリスク

あたしも20代半ばの時は真剣に悩んだんだ。
あの頃はさ、母親になることに憧れたりもしたの。
自分がなんなのかを知りたくて、性同一性障害専門の精神科にも通ったし。

今の日本のガイドラインなら、然るべき機関で診断を受ければ、性別適合手術が受けられるはず。
もう海外に行く必要もないんだよねって、調べなきゃダメだけど・・

性別適合手術を受けるとホルモンのバランスが崩れるから、心身共に健康的なリスクが高くなると思うんだよね。
女性ホルモンをずっと投与することになるのかな?
それに、仮に体や戸籍が女性になっても、出産はできないんだよね。

社会的なリスクと美意識の問題

社会的なリスクや美意識の問題って、読んでいる人はピンとくるかな?
もし、あたしが平らな胸に乳房を付けて、性別適合手術を受けて女性器を形成したとして・・

ねえ、でも顔や骨格や元のあたしのままなのよ?
きっと声だってね。

いくら女性ホルモンを投与して体が丸みを帯びてきたって、一度、男性として作られた骨格はどうにもならないと思うの。
手術をするのはさ、もう「オカマ」って呼ばれたくないからでしょ?

女性として社会生活に溶け込みたいから、手術をするのよね?

元男性って分からないくらいになるには、すごく努力が必要だと思う。
骨格が完成する前の若い時に手術を受けるなら、まだマシだと思うけど、人によっては難しいんじゃないかな?

少なくとも、あたしは無理。

今のあたしが象徴的な部位だけでも女性に変えたとしても、ほかの部分もちゃんと女性らしくできる自信はない。
そんなちぐはぐな状態じゃ、仕事だってみつからないでしょ?
最悪、お金を稼ぐのが難しくなるかも知れない。

軽々しく手術を口に出す人がいるけど、あたしは食べていけなくなるかも知れないの。

金銭的な問題

これは言わずもがなだけど、手術費用だってきっと高いし、アウターケアだってすごくお金が掛かると思うの。
ましてや、現在だって自分の不安定さに喘いでいるのに、これ以上、向こう見ずなことはしたくない。
手術後は、今までの洋服なりバッグなり、持ち物だってほとんど使えなくなるんだろうしね。

手術したからって、何もかもが魔法みたいに変わるわけじゃない。
心の性と体の性が一致するのは、すごく嬉しいことだけど、あたしには手術に踏み切るほどの熱量はなかったな。

生き方はたくさんある

これはあたしの意見だけどさ、別に「オカマ」なり「オナベ」だからって、必ずしも性別適合手術を受けたいって考えているわけじゃないと思うの。
普通の男性や女性だって、いろいろな考え方や生き方があるでしょ?

「なんで結婚しないの?」
「なんで子供作らないの?」

あたしにとって「なんで手術しないの?」は、上の二つの質問と一緒。
必ず結婚しなくてもいいし、必ず子供を持たなくたっていいでしょ?
その人がそう決めたんなら。

そして、例にした二つも大切な人生の決断だよね?

だから、そんな大切な決断について、他人が無責任に軽々しく口にしないでほしいわ。
興味本位で傷つけないで。

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