「類は友を呼ぶ」とは、よく言ったもので、あたしの周りにはちょっと変わった人が多い。
もうアラフォーだけど、女性誌に出てくるみたいな、絵に描いたような家庭生活を送っている友達は、数人しかいない。
ていうか、あの手の雑誌のロールモデルになっている女って、すごいわよね。
共働きで子育てもしているのに、美容のために朝の5時半に起きてヨガとかしてるの。
本当にああいう女っているのかな?
家事も子供の食事や愚図り対策すらも効率良くこなして、まるで無駄という無駄は全て嫌いそうな勝間和代のようだわ。
おっと、話が脱線したわ!
まあ、そんな「子供の頃に思い描いた大人・理想の自分」になれているであろう人々はさておき、あたしみたいなワーキングプアで、いつ人工知能に奪われてもおかしくない仕事をしているような、淘汰されちゃいそうな人間はさ、漠然といつも不安なわけさ。
「自己責任でしょ?」って大体の人は言うけれど、困窮した現状の人々全てが、怠け者なわけじゃないと思うのよ。
あたしだって、お勤めしている間は真面目に頑張っていたし、より速く正確に業務がこなせるようにいつも工夫していたし、自己啓発だってしたわ。
結果がダメなら「自己責任」の一言で、全部を否定する風潮ってない?
努力をした全ての人が成功できるわけじゃないし、みんなそれぞれ性格が違うから、向き不向きがあるのよ。
あたしなんか、世間で言われているところのLGBTの括りだから、余計にやりづらいわよ。
子供の頃から、自分の「心と体の不一致」があって、けっこうな大人になるまで、向き合い方が分からなかったんだからさ。
親しい人に理解してもらえない、誰に相談すればいいのか分からない、世間では自分のことを異常扱いする・・
LGBTじゃなくても、マイノリティに属する人なら
皆が「当たり前」という事ができない
↑こんな感覚を味わっていて、生きにくさを感じているのではないかしら?
今までの日本は不景気を理由に、生きにくさを感じている人たちを、どんどん端っこに追い詰めていって、他人の気持ちを想像することもないような、厚かましい人たちばかりがのさばっていたけど、これから少しは変わるの??
ねえ、仕事の面接で偉そうな面接官から質問されたことない?
「五年後はどうなっていたいですか?」
馬鹿じゃないの?
先のことなんて、誰も分かるわけないじゃない。
何その質問?
あんたたちがお得意の「ビジョン」だの、「できる人間は常に半歩先を見て仕事している」だの、こんなのはなんかのビジネス書で読んだ、ステレオタイプの受け売りを偉そうに話してるだけのくせに。
まあでも、呑気に「自分の理想の未来」がすらすら出てくるなら、あなたはさぞ「生きやすい」人生を送ってきたのだろうね?
自分自身に、なんの疑問も感じてこなかったんだろうね。
いいんじゃない?
この国は、一定水準で横並びの人材を量産したいんだから。
当たり前に結婚して、当たり前に子供を持って、将来はその子供に介護してもらうんでしょ?
計画的でけっこう!
そこには他人の気持ちを想像するなんて、一つも入っていないけどね。
そうか、「生きやすい」って他人の気持ちなんて考えないことなんだ。
想像力がなければ、他人の気持ちを慮ることもないもんね。
素敵素敵!
あたしもそういう風に生まれてくれば良かったわ(笑)
・・・なんて、今まで出会ってきた許せない人たちに、怒りをぶつけてみました。
お目汚し失礼。