真梨幸子『カウントダウン』読了。明日は我が身かも・・ね。

カウントダウン

今年の春はすっかり真梨幸子さん中毒。
でも、もうすぐ新しい仕事が始まるから、しばらくお預けかな?

さて、今回読んだ真梨幸子さんの作品は『カウントダウン』

主人公はお掃除コンシェルジュとしてメディアで活躍する50代の女性。
物語は彼女が歩道橋から転落した場面から始まるのだけど、その事故がきっかけで病院に運ばれた事で、末期癌が発覚。
あえて治療はせず、人生の有終の美を飾るため、終活を始める主人公。

お掃除コンシェルジュという肩書を持ちながら、ゴミ屋敷と化したマンションを持つ彼女。
人生の恥部とも言える汚部屋を整理しているうちに、忘れていた苦い記憶が蘇り、過去に関わった人物の意外な現在が次々と明らかになっていく・・・

と、いつもよりも「グロさ」とか「剥き出し感」が控え目で、割とマイルドな感じだと思っていたのだけど・・・

読後はとても鬱な気分になりました。

やっぱり、真梨幸子さんってすごいわよね。

Contents

やった事は忘れてて、やられた事は憶えてる・・ずっと

物語は基本的に主人公の主観で進んで行くのだけど、最後の方になると『主人公が関わった人々の主観』でも語られるのね。

よく、『脳は嘘をつく』なんて言葉を聞くけど、主人公と周囲の人々とでは、同じ出来事でも語られる内容が違くて、名探偵コナンが言うみたいな、

真実はいつも1つ!・・ではなく、真実って人の数だけあるの。

主人公がコンプレックスを抱いていた相手が、実は同じように自分を羨んでいたり、子供時代の無邪気な思い出の中の友達が、主人公の些細な行動がきっかけで大きな影響を受けていたり・・

知らないうちに、恨みを買っていたりするのよね。

また、お互いに恨み合っている相手もいたりなんかして、双方の言い分を聞くと「悪いのは相手で自分には非がない」と思っている・・

今回のお話は、けっこう身近なテーマだと思うのよ・・

誤解とかすれ違いとか、ほんの些細なきっかけで取り返しがつかない事態なることって、よくあるのよね。

自分に照らし合わせて考えてもさ、こういう人間関係のいざこざってけっこう経験があって、

誰かを傷つけたことは忘れているけど、誰かに傷つけられたことは忘れていない

これに尽きるよね。

こんな恨みがどんどん募って、自分の中でこじれていくのよ。

あたしに置き換えれば・・

真梨幸子さんの作品に多い「殺人事件物」ではなかったので、今回はあたし自身の経験にもリンクしちゃって・・

あたしも、ずっと許せない女が1人いてさ、あの女とのいざこざはもう振り返りたくないのだけど、仕事でも恋愛でもいろいろ意地悪されて足を引っ張られたのよ。
ずいぶん前に距離を置いたけど、あの女はあの女で「仕事の件であたしに注意されたこと」を、何回も蒸し返してきたの。

あたしからしたら逆恨みもいいところでさ、ほんと粘着質で理不尽で腹が立つけれど、あの女にしたら「自分が正義で自分が可哀想」な記憶なんだろうね。

仲良くしてた時期もあるけど、ほんのきっかけで一気に友情が崩れたから、本当はお互いに嫌い合っていたのかも。

そして、もうお別れする予定のお仕事で関わっていた人。

同じ事を何回注意してもミスが減らなくて、いくら工夫して教えても改善する気配が全然ない。
あそこまで学習能力がないと、もうさ

『これって、あたしに対する反発なの?』
『わざとミスして、あたしを困らせてるの?』

って、ノイローゼになりそう。

でもさ、物覚えが悪くて仕事ができない人に限って、

『〇〇さんは自分のことが嫌いなんだ、その証拠に他の人は贔屓している』

とかって、仕事以外の部分に焦点を当てて、物事を見ていたりするのよ。

まあ、これも遠回しに『自分は悪くない』って言っているんだよね。

こういう誤解やすれ違いが重なって、負のスパイラルが発生するのよ。

話ができない相手にならないように・・

人間関係がこじれるのって『話ができない』からだよね。

まともな話し合いができない相手っているじゃない?

あたしの昔の会社の後輩に、サボり癖が酷い子がいたの。

定時の間はネットを観ているか居眠りしているか・・
仕事していないくせに残業して、でもその間もサボってる。

さすがに注意したら、その子は怒られている間、ずっと黙ってるのよ。
反論も謝罪もしない。

反省したのかと思えば、今度はあたしの目を盗んでサボるようになった。

それで、また注意したら、やっぱりだんまり。

そして、また仕事をサボる。

もう意味が分かんない。
こういう『話ができない人間』は、きっと頭がおかしいんだろうね。

『常識』も『正解』も、全て自分の頭の中だけで完結しているのよ、きっと。

なんでこんな馬鹿を採用したのか、人事の「人を見る目」も疑わしいけど、こんな『話ができない人間』になったらお終いだわよね。

何か諍いがあった時、的確なコミュニケーションを取っていれば、そこまで人間関係はこじれないし、恨みを買うこともないのかも知れない。

小説の内容と自分の経験が完全にリンクしているわけではないけれど、誤解やすれ違いが生み出す悲劇の連鎖が、あまりにも心苦しくて気持ち悪くなったわ。

メンタルが安定するまで、真梨幸子さんの作品を読むのは我慢しようかしらね・・

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